【総務必見】備品管理の手順・注意点と効率化のポイント

【総務必見】備品管理の手順・注意点と効率化のポイント

備品管理の目的

備品管理の目的

何のために備品管理をするか、目的を知っておくことも大切です。備品管理には主に3つの目的があります。

1 業務効率化

備品を適切に管理しておけば、使いたいときに保管場所がわからなくて探したり、足りなくて作業を中断したりすることを防げます。何がどこにあるか把握できてすぐに使えるため、業務効率化につながります

2 経費削減

備品管理することにより、過剰発注や二重発注を防げます。無駄な購入をなくし、適切な数量の備品を保管できるため、経費を削減できます。

3 紛失を防ぐ

備品を持ち出す際のルールを明確にすることで、紛失や私物化を防げます。例えばパソコンの紛失は情報漏洩のリスクがありますが、適切に管理することでセキュリティの向上を見込めます。

備品管理の代表的な項目

備品管理の代表的な項目

備品は管理台帳によって管理されますが、会社によって要件が異なるため、項目が必ずしも決まっているわけではありません。代表的な項目をご紹介します。

管理番号

同じ物品でも保管場所などが異なるため、一つずつ管理できるように管理番号をつけます。これにより、どの備品を誰が利用しているか把握しやすくなります。管理番号を記載したシールを貼付して照合しやすくしておきましょう。

物品名

備品の内容がわかるように物品名を記載しておきましょう。物品によってはメーカー名や型番などを記載しておくとわかりやすいですが、物品名の欄に記載すると項目欄が長くなり、検索も煩雑になります。探しやすく、また管理しやすくするためにも、メーカー名や型番、シリアル番号などは別の項目を使って管理し、物品名だけを記載すると良いでしょう。

保管場所

備品は決まった場所に保管しないと、使いたいときに見つかりません。備品ごとに保管場所を明確に決めておきましょう。

カテゴリー

備品が多い場合は検索するのに手間がかかります。「IT機器」→「パソコン」、「オフィス家具」→「イス」など、大分類と小分類でカテゴリー分けしておくと探しやすくなるでしょう。

使用状況

「使用中」「未使用」「修理中」など、使用状況や状態がわかるようにしておくと、何が足りなくて何が利用できるか把握できます。購入を検討する前に未使用の備品がないかチェックすれば、必要以上に備品を買い足さずに済むでしょう。

備品管理の手順

備品管理の手順

ここからは、備品管理を進める手順を解説します。運用を始めたら、定期的にチェックすることも大切です。

1.備品の現状を把握する

まずは現在の備品を棚卸し、何が何個あるか現状を把握します。不要な備品が出てきたときは処分を検討しましょう。

2.備品をカテゴリー別に分類する

社内には、さまざまな備品があるため、カテゴリー別に分類すると効率よく備品管理できます。カテゴリーに決まりはないので、社内でわかりやすいように分類しましょう。大カテゴリーと小カテゴリーに分けて管理すると検索しやすくなります。

3.備品管理フローを作成する

備品の購入から管理までのフローをカテゴリーごとに決めましょう。単価が安い事務用品などは、購入する際に稟議が必要ない場合が多いかと思いますが、パソコンなどの高額な備品は「見積もり」「申請」「稟議」の流れで購入するのが一般的です。

稟議書を回して承認を得た後は「発注」「納品」「検収」「備品管理」といった流れになります。備品ごとの管理フローが異なるため、購入稟議の要否によってフローを明確にしておけば効率よく管理できます

4.備品管理台帳を作成する

備品管理台帳を作成すると備品を一元管理できます。管理台帳には先ほどお伝えしたように「管理番号」「物品名」「保管場所」「カテゴリー」「使用状況」などの項目を作成します。必要に応じて「型式」「製造番号」「購入場所」などの項目も記載するようにすると管理しやすいでしょう。

5.ラベリングして保管場所を決める

備品管理台帳に記載した管理番号は、備品にもラベリングしておきます。カテゴリーで色分けしておけば視認性が高まるでしょう。ラベリングによって、管理や棚卸しがスムーズになります。保管場所もはっきり決めておくことで紛失を防げます。

6.管理のルールをつくり周知する

備品管理台帳の使い方や、備品を購入するフローなど、備品管理のルールをつくりましょう。持ち出すときと返却するときは必ず備品台帳に入力するように徹底すれば、備品の紛失や私物化を防げます。

備品管理のルールは、社員全員が理解できるように周知することが大切です。マニュアルを作成して運用ルールを記載しておくのも良いでしょう。

7.定期的に備品をチェックする

定期的に備品を棚卸することも大切です。棚卸することで、備品の無断持ち出しや故障などにも気づけます。在庫が多すぎる備品があれば、発注数を見直しましょう。

備品管理の注意点

備品管理に重要なのは、業務に必要な数を管理し、使いたいときに使える状態を保つことです。備品の使用ルールが徹底できていなければ、あるはずの備品がないということになりかねません。正しく運用するため、使用ルールを徹底しましょう

管理台帳どおりに備品が保管されているだけでなく、不具合がないかのチェックも必要です。使おうとして故障していては業務に支障をきたします。定期的に備品の状態をチェックして、動作に不具合がないか確認しておくことも大切です

備品管理を効率化するポイント

備品管理が負担になりすぎないために、効率化するポイントを5つご紹介します。

管理する担当者を明確にする

備品管理は総務部が担当する場合が多いものの、全ての部署の備品を総務部で管理するより、現場で管理した方が効率的な場合もあります。備品管理の対象範囲を決め、各備品を管理する部署や責任者を決めておくと効率よく管理できます

発注の担当者を決める

備品の発注担当者を決めておきましょう。担当者を決めておけば、二重発注や、不足しているのに誰も発注しておらず必要なときに使えないといったトラブルを防げます。

管理ルールを全従業員に理解してもらう

管理ルールを全従業員に理解してもらう

備品は全従業員が使用するため、管理ルールは備品管理の担当者だけでなく、全従業員に理解してもらうことが大切です。誰でも確認できるようにマニュアルを作成しておくことも必要です。

備品を見える化する

備品を見える化することで、管理しやすくなります。備品にはラベリングし、備品を置く棚には保管している備品の物品名を表示しておきましょう。正しく保管した状態の画像を掲示しておくのも効果的です。

備品管理システムを導入する

備品管理台帳はExcelやGoogleスプレッドシートなどで作成できますが、備品管理システムを導入すれば作成や更新がスムーズになります。バーコードを読み取るだけで棚卸できるものや、ICタグを貼って自動的に貸し出しや返却履歴を記録できるものなど、備品管理の負担を減らせるさまざまな機能があります。

状況に合わせてレンタルの利用もオススメ

備品の中でもパソコンは従業員の増減やイベント時の利用などで、突発的に必要になることがあります。不足するたびに備品として購入していては、コストがかかる上に管理の手間もかかります。

レンタルパソコンを利用すれば、備品として管理している台数以上のパソコンが必要になったとき、すぐに導入できて便利です。レンタルパソコンには短期プランもあるため、状況に合わせて利用すれば、管理を最適化できます。

まとめ

備品を適切に管理することで、生産性がアップし、無駄な経費を削減できます。備品管理のルールを作成したら、きちんと運用できるように全従業員に周知しておきましょう。

備品管理を徹底することで、必要なときに使えないというトラブルを防げますが、一時的に必要な量が増えたときはレンタルの利用が便利です。とくに、パソコンなどの高価な機器は、必要な期間だけレンタルすれば費用を抑えられます。備品とレンタルを上手に組み合わせて、経費削減しながら業務効率アップにつなげてみてはいかがでしょうか